皮膚と皮膚疾患を考える

今回は、謎の多い皮膚の話です


我々が治療で用いる経穴(ツボ)、これらの流れを経絡(けいらく)と言います。


この経絡はカラダの中で臓器の中を通ったり、上へ下へと流れながら体表に現れてくるとされています。


ツボの位置を示して線で結ばれた人形、このブログのトップの画像にもありますね、あの印が経穴であり経絡です


鍼灸治療の基本は、この体表に現れたツボを用いる「体表医学」という考え方に徹してみると、何も筋肉に鍼を入れるばかりが鍼治療ではないと言えます。


前回紹介した小児鍼もそうですし、「鍉鍼(ていしん)」という刺さない鍼を用いる場合も鍼が皮膚にあたるだけです。


小児鍼は少し特殊な形としても、てい鍼の治療で効くのか?と思われることもありますが、鍼を刺して取れなかった痛みが、鍉鍼でとれるという経験をされた方もいるかと思います。


刺す鍼で治せるものなら鍉鍼でも治せるとして、鍉鍼を専門とする先生もいらっしゃいます。


ちょっと前置きが長くなりましたが、徐々に本題です...


慢性的な蕁麻疹、アトピー、湿疹などで辛い想いをされている方が多くいらっしゃいます

鍼灸治療の中では、内臓に起因するものとして治療を行い、確かに顕著に改善する例も少なくありません。


実際それまで様々な薬や食品、石鹸などで少しでも改善を図ろうと苦労してきた方が灸の治療を機にめざましく改善したということも珍しい話ではないのです


これはお灸が飛び抜けて優れた治療ということではなく、それまでの努力や工夫が灸治療を機に身を結んだものと考えた方が自然ではありますが、その「機」は、それまでと何が違ったのでしょうか。


また抗がん剤の投与や脊椎の障害等で強い痺れ感に悩んでいる方がいらっしゃって、当初少々強めの刺激の治療を行っていましたが一向に改善が見られず、逆に非常に軽い刺激の場合ではどうかと鍉鍼と温灸を使ったところ、直後から痺れが弱くなってきたと言いわれ、完全とはいかないものの生活に支障がない程度まで回復したケースもあり、これに従った治療でやはり顕著に改善する場合があります。


このような経験をしていると、やはり皮膚が何か鍵を握っていると考えざるをえません。


私はまだまだ古典を語れるような者ではありませんが、皮膚疾患に対しての記述の多くは内臓の調子が表れるものとして見ていますが、それ自体がどうか?という考え方はほとんど見られないと感じています。


そしてなぜそのような考えになっているかと言うきっかけの本が、お待たせしました、こちらです

賢い皮膚


この本で非常に目を惹かれたのは、皮膚が人体最大の臓器であるという考え方です。

しかも内臓が一つなくなっても人間は生きられるが、皮膚がなくなったら死んでしまうという点も、わかっているようで見落としている考え方かもしれないと思いました。


さらに言えば「古典には...」と言ったものの、先人の賢者たちが皮膚の重要性を見逃している筈はないとも思います。

とすると、鍼灸が体表医学であるという見方、経絡経穴が体表に表れるという事、皮膚が単に体を覆うカバーではないという事実...


治療において非常に重要な鍵は皮膚が握っているのかもしれないと...

独り言のようなブログになってしまいました