小児鍼の話

近頃ではベビーマッサージという言葉もだいぶ浸透してきて、家庭で実践している方も多いかもしれません。

このベビーマッサージ、現在では考え方も多岐にわたるところもあるようですが、私の知る限り基本的な考え方は、ツボの流れである経絡(けいらく)に沿ってカラダを軽擦するものと認識しています。

 

はっきりとは言えませんが、これはもともと小児鍼(しょうにしん)の治療をベースにしたものではないかと考えています。

小児鍼という言われても、あまり関東では耳慣れない方もあるかもしれませんが、江戸時代の関西地方、特に大阪が起こりと言われていて、現在でも小児鍼と言えば大阪というほど大家直系の先生も多くいらっしゃるようです。

 

鍼治療に馴染みのない方が聞くと、子供に鍼を刺すのか?と驚かれるかもしれませんが、少なくとも日本で行われている治療の中では接触鍼と言われる刺さない(刺さらない)鍼を用いて、撫でるような形での治療が行われています。

 

適応症状も夜泣き、疳の虫からチックや肥満、自律神経系の症状などに効果があるとされているほか、アトピー、夜尿、小児喘息などが主な適応としてあげられます。


「必ず治る!」と言い切れるものではありませんが、子供のカラダの回復力を後押しするものなので成人よりも治療効果が高いとも言われていて、私自身の臨床経験でも「やはり効くな」と感じることは少なくありません。

 

この小児鍼の治療方法は成人でも「きもちいい」と感じるものなので、どのような治療か、お子さんが受ける前に親御さんが受けてみるというのも良いことかと思います。

 

ただその際、成人に対してはそれ程の効果は望めないかと思うので、あくまでも体験という意味で考えた方が良さそうです。

またお灸についても、皮膚に直接接触させない治療を行うので、やけどをする心配はありません。

 

はっきりとしたデータは見つけられなかったのですが、私が知り合いの先生から聞いた話では数年前インフルエンザが日本中で大流行した際に、関西地方では子供の感染率が関東に比べて大変少なかったそうです。

 

その際「小児鍼しとるからやろ」と当然のように話してくださったのが印象的でした。

なるほど昨今ではワクチン接種というのはいかがなものか...という見解も突飛な話ではなくなってきたことを考えると

免疫力を高める一助ともなる小児鍼が改めて見直されるのも頷けることと思います。

 

ちなみに、38度以上の発熱は不適応症であるほか、急性の腹、脳、脊髄疾患、脱水症状や骨折については、病院での治療をおすすめしています。