心の病と養生

今月25日、厚生労働省からこんな発表がありました

仕事が原因で精神疾患にかかり、2014年度に労災認定された件数が前年度から61件増えて497件となっていて

申請は47件増の1456件。

ともに1983年度からの統計史上最多だったそうです。


実は私も過去に仕事などが原因で精神疾患を患い、入院や長期の薬の服用をしていて

社会復帰ということが非常に大きな課題となっていた時期がありました。


そんな中、鍼治療と出会い、治療の中で東洋医学の考え方をいろいろ教えてもらい、

いまは私が治療する立場となることができました。

東洋医学や鍼灸治療に文字通り救われた一人でもあるのです。


さて、この心の病というもの、東洋医学の古典ではどんな風に考えていたのか...

はっきりと「心の病」とは言われていませんが、皇帝内経 素問(こうていだいけい そもん)

という代表的古典の第一(上古天真論篇)で養生について書かれています。


ここでは、恬淡虚無という心の持ちようを重要視していると考えています。

恬淡虚無とは、なにがなんでもやらねばといういうような、度をこえた気持ちをおこさずにのんびりとして、心を安泰にするというような状態で、なるほど心の病にならないために役立つ考え方なのではないでしょうか。


ただ、この本は千年近く前に書かれたものと考えられていて、果たしてそんな古いものが現代の考え方に通じるのか?と思ってしまったりもしますが、面白いことに、この本の中にも

「いまの人間はそれを忘れてしまっていて...」と書かれています。


ということは、恬淡虚無なんてそうそう出来ることではないというものなのでしょう。

しかし、そのことを意識して自分の心や身体というものは思っているよりずっと弱いものなのだという考えを持つことで、備えられることがあるのではないかと思います。


何においてもバランスというものを常に意識していたいものです。